理学療法士新人、学生向け!外反母趾を理解する!

こんにちは!

 

今回は理学療法士新人、学生向けの記事になります!

 

突然ですが、外反母趾の方ってめちゃくちゃ多いですよね。

 

最近では、若い子、例えば小学生から外反母趾のために痛みが出て、インソールを作成しに来るなんていう子達もいます。

 

外反母趾っていろんな原因があります。

 

上半身からくる場合もありますし、足趾自体の問題と幅広いです。

 

そんな外反母趾をしっかりと本質から理解をしていこうと思います!

 

外反母趾とは

 

外反母趾とは、母趾MTP関節における母趾の外反変形であり、

わが国では外反母趾角(HV角:hallux vaigus angle)20°以上を外反母趾とする。

外反母趾は、第1基節骨の外側変位と第1中足骨の内側変位を伴う。

(参考文献1より引用)

 

日本のガイドラインでは、特徴として以下をあげています。

 

  • 第1中足骨の内反
  • 母趾MTP関節部の突出
  • 母趾基節骨の外転・回内変形
  • 開張足

 

それに海外でいわれているものを付け足して、

  • 足部内在筋(短母趾屈筋・母趾外転筋・母趾内転筋)や足底腱膜の外側変位
  • 種子骨の外側亜脱臼

 

さらに、
外反母趾患者の歩行の特徴としては、

 

  • 外側荷重の増大
  • 脛骨の外旋減少
  • 母趾の背屈制限と過回内

 

と、様々な特徴があげられますね。

 

続いて、画像での外反母趾の評価についての説明です。

 

HV角(hallux vaigus angle)

別名、外反母趾角といい、外反母趾の診断で用いられるレントゲンの評価です。

荷重位で測定され、母趾基節骨の長軸と第1中足骨の長軸のなす角度を指しています。

 

正常は9〜15°、軽度20〜30°、中等度30〜40°、重度40°以上

 

となります。

 

第1〜5中足骨間(intermetatarsal angle;IMA1-5)

開張足の程度を表し、正常平均値は25°であり、30°以上が異常とされます。

 

 

外反母趾の原因

外反母趾の原因はかなり多いです。

 

まず、遺伝的要因もあることは理解したほうがいいと思います。

 

例えば、外反母趾患者の77%で第1中足骨が第2中足骨よりも長く、第1中足骨頭の形状は円形が多いといわれています。

 

ちなみに日本人は足趾の形でエジプト型が多いといわれています。

 

また、環境的因子としては、ハイヒールなど先がとんがった靴は、やはり母趾にストレスがかかることにより、外反母趾になりやすかったりもします。

 

ホルモンの関係上、骨密度の低下が起こりやすい女性に多いのも事実です。

 

それ以外の因子として、圧倒的に原因としてというか、誘発されるのは、

 

足趾の機能低下、足部アーチの破綻

 

外反母趾になる際に、これは絶対に起こることだと思っています。

 

なので、外反母趾があるなら、まずはしっかり足趾機能、アーチ機能の改善に努めるべきだと思います。

 

もちろん原因は他にあるかもしれませんが、外反母趾になって症状が出てしまっている方は、しっかり足趾、アーチ機能も取り戻さないと、改善にはなかなか難しいかなと思ってます。

 

同時進行で全身へのアプローチも忘れずに。

 

外反母趾の機能評価

外反母趾の機能的な評価にはいくつか種類がありますが、第1列の評価、アーチ機能の評価について説明していきます。

 

何故かというと、第1列と横アーチがすごく大事だからと考えています!

 

第1列について

第1列は、いわゆる第1リスフラン関節を指し、内側楔状骨と第1中足骨底からなる関節です。

 

他の第2〜5列よりも大きな可動性を有していおり、外反母趾と関係します。

 

ちなみに第5列も大きな動きを有していますが、あまり歩行時などの関係性がはっきりわかっていないと言われています。

 

第1列の動きでは主に、

  • 背屈、内がえし
  • 底屈、外がえし

 

2つの動きに分かれます。

 

リスフラン関節は距骨下関節などと相互作用しており、

距骨下回外→第1列背屈、内がえし
距骨下回内→第1列底屈、外がえし

距骨下関節が回内すると、第1列も底屈側に誘導されることが多くなります。

 

また、第1列の動きは様々な筋出力によって左右されます。

 

  • 前脛骨筋;主に第1リスフラン関節の背屈・内がえし
  • 後脛骨筋;主に第1リスフラン関節の内がえし
  • 長腓骨筋;主に第1リスフラン関節の外がえし・底屈
  • 母趾内転筋;主に第1中足骨の内転
  • 母趾外転筋;主に第1中足骨の外転・底屈
  • 短母趾屈筋;主に第1中足骨の底屈・外がえし

 

なので、これらの筋の柔軟性、もしくは滑走性をしっかり改善してから、運動を行う必要があります。

第1列の徒手的評価方法

第1中足骨を把持して動かす!

 

これが一番有名かと思います。

 

背屈が優位か、底屈が優位かどちらかを判別します。

 

正常は背屈も底屈も同じ可動域が正常としており、

底屈方向の動きが大きい→可動性低下
背屈方向の動きが大きい→過可動性

 

自分でもやはり、底屈の動きが大きい方が多いと臨床では感じます。

 

なので、背屈側の可動性低下を起こしている方が多いのかと、、、

 

臨床では、底屈の場合、足趾がしっかり握り込めないという方が多いです。

 

しっかり背屈方向へ誘導できた方がいいと考えます。

 

アーチ機能について

アーチはそれぞれ、

  • 内側縦アーチ
  •  横アーチ
  •  外側縦アーチ

 

それぞれ分かれています。

 

これらのアーチの昨日破綻が起きることで、外反母趾に繋がる可能性が高くなります。

内側縦アーチ

距骨・舟状骨・楔状骨・第1〜3中足骨から構成されます。

 

静的安定組織;
底側踵舟靭帯(ばね靭帯)、長足底靭帯、距踵靭帯、楔舟靭帯、足根中足靭帯

動的安定組織;
後脛骨筋、長腓骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋、母趾外転筋、前脛骨筋

 

内側縦アーチの降下は、

距骨下関節回内(外反)、ショパール関節外転、第1リスフラン関節背屈という関節運動で生じる(参考文献2)

 

距骨過底屈や内旋は、ばね靭帯や長足底靭帯、後脛骨筋腱を伸長させ、結果的に踵骨-舟状骨間距離が伸び、ショパール関節が外転するといわれています。

 

外側縦アーチ

踵骨・立方骨・第4〜5中足骨から構成され、

 

静的安定組織;
長足底靭帯、踵立方靭帯、足根中足靭帯

動的安定組織;
長腓骨筋、短腓骨筋、小趾外転筋

 

外側縦アーチの降下は、

距骨下関節回外(内反)、ショパール関節回外・内転、立方骨降下という関節運動から生じる(参考文献2)

 

ちなみに内側縦アーチの降下に伴い、ショパール関節の外転に立方骨の降下が合併することもあるといわれており、

外側縦アーチと内側縦アーチの密接な関係性が伺えます。

 

横アーチ

前、中、後足部に分かれて、横アーチを形成します。

 

前足部では第1〜5中足骨頭、中足部では楔状骨と立方骨および舟状骨と立方骨、後足部では距骨と踵骨から構成されます。

 

静的安定組織;
前足部では、深横中足靭帯

中足部では楔間靭帯、楔立方靭帯

 

動的安定組織;
前足部では母趾内転筋

中足部では長腓骨筋

 

これらの働きが重要となります。

 

横アーチの降下に関連する問題として、

  • 中足骨の内転
  • 立方骨の降下
  • 中足骨背側の皮膚、伸筋腱の滑走性の低下
  • 横アーチを構成する足底筋の機能低下

 

などがあります。

 

アーチ機能の評価

母趾伸展テストというものがあり、内側縦アーチ、ウィンドラス機構が破綻しているかの確認として使えます。

 

やり方は簡単です。

 

  • 安静立位になる
  • 母趾のMTP関節を他動的に背屈
  • 内側縦アーチの挙上を確認

 

これだけです!笑

 

内側縦アーチの挙上がみられればOKですが、

 

遅れてアーチが挙上する、もしくは全く挙上しない方はウィンドラス機能の低下が認められています。

 

外反母趾に対するエクササイズ

では結局どこを改善していけばいいのでしょう?

 

外反母趾の病態です。

 

 

この図でいうと短縮している母趾内転筋はしっかりとほぐさなくてはいけません。

 

また母趾外転筋も伸長位で固定されているため、滑走性を高めてから運動を行う必要があります。

 

また開張足という横アーチの機能低下が起こっている状態のため、足底筋の機能改善も行う必要があります。

 

横だけでなく、内側と外側もまた機能破綻が起こっているため、様々な訓練が適応となります。

 

今回はその中でも効果があると考えているものを紹介します。

 

もう一度いいますが、エクササイズの前に、上記の母趾内転筋や母趾外転筋の滑走性の改善、

 

さらに第1列に影響を及ぼしている筋の滑走性も改善しておくといいかと思います。

 

そして各関節の可動性がしっかり出てからトレーニングに移ります!

 

足趾トレーニング

  • 足の裏を床にしっかりつける
  • 親指を床から上げる
  • 他の指は地面に押し付ける
  • 親指を床に押し付ける
  • 他の指を床から浮かす

 

これは足趾のトレーニングですが、結構難しいです。

 

母趾の分離運動が出来るかどうかのテストになります。

 

ヒールレイズ

  • 座位、または立位になる
  • 骨盤幅に足幅を開く
  • 小指に体重をかけてつま先立ち
  • 親指に体重をかけてつま先立ち

 

各指20回を数セット行いましょう!

 

小指側は後脛骨筋

親指側は長腓骨筋

 

の筋収縮が働きます。

 

いろんなトレーニングがありますが、代表的なものを紹介しました!

 

さいごに

いかがでしたでしょうか。

 

外反母趾の治療の際には是非参考にしていただけるといいかと思います。

 

今回は足に着目していましたが、

 

全身から介入するのももちろんありです。

 

外反母趾はアーチの低下を起こしますが、それがどこのアーチから潰れるかによって歩行やアライメントは変わりそうですね。

 

現に距骨下関節の違いで内側縦アーチと外側縦アーチに及ぼす影響が変わるので、、、

 

なので単純な運動連鎖での股関節内旋からの膝が外反して、、、っていう流れの外反母趾だけではないということですね。

 

すごく難しいです笑

 

外反母趾の治療介入の流れとしては、

  • 母趾内転筋、母趾外転筋の滑走性の改善
  • 第1列に影響を及ぼす筋の滑走、柔軟性の改善
  • 各関節の可動域確保
  • 足趾の動き、足底筋のトレーニング

 

ですね!

 

ということで、この辺で!

 

それでは(*´꒳`*)

 

参考文献

1. 足部・足関節 理学療法マネジメント
2. 足部スポーツ障害治療の科学的基礎

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佐川 修平

佐川 修平

整形分野で働く現役理学療法士。 カラダに対するキヅキを与えられるセラピストになるのが目標。ブログの他にも、一般向けにセミナーやイベントなどを通じて情報発信中。

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