こんにちは!
首や腰が痛い方で物理療法をされてる方は、
牽引をされたことがあるのではないでしょうか?
今回は牽引について説明していきます。
目次
牽引って?
関節面を引き離す、または軟部組織を伸長するために機械的、もしくは徒手的に行うこと。
病院では主に、物理療法で処方されることが多いです。
牽引は主に頚部、または腰部疾患で実施されます。
牽引の効果とは?
・関節離開
・椎間板脱出の減少
・軟部組織の伸長
・筋弛緩
詳しく見てきます。
関節離開
関節離開とは、「二つの関節面を垂直に引き離すこと」です。
頚椎、腰椎は関節面が違うので、ただ牽引するだけでは関節面の離開は難しいですが、
強度を高めることで効果があります。
離開は、椎間孔を通る脊髄神経根の圧迫による症状がある方は有効です。
なので関節損傷、炎症または神経根圧迫の疼痛を減少させます。
椎間板脱出の減少
牽引することにより、椎間板内圧低下や靭帯の緊張により椎間板ヘルニアなどの椎間板位置の整復が可能です。
27kg以上の牽引力で行うと効果的と言われています。
軟部組織の伸長
脊柱は筋腱、靭帯、関節包などの軟部組織が存在します。
そのため、牽引をすることで組織を伸長させることが可能です。
筋弛緩
脊椎には疼痛を感知する受容器があります。
受容器の中でも圧が加わることで刺激になるものがあります。
牽引をすることでその受容器の圧を減少し、疼痛を軽減させるといわれています。
持続牽引と間欠牽引
持続牽引;治療間持続的に同じ牽引力
間欠牽引;治療中に数秒ごとに牽引力強度が変化する
と、二つの牽引方法があります。
どちらも有効ですが、間欠牽引の方が効果が高いとする報告が多いようです。
疾患によっても使い分けが必要ですが、おそらくほとんどの病院は間欠牽引の設定で行なっていると思います。
牽引の強度
- 腰椎牽引は初回は13〜20kgから開始する
- 腰椎牽引力は体重の50%を超えてはいけない
- 頚椎牽引は初回は3〜4kgから開始する
- 頚椎牽引力は13.5kgを超えてはいけない
これは鉄則です!!
ちなみに関節離開を引き起こすには一定の強度が必要です。
腰椎;椎間関節の離開には、体重の50%の力が必要
頚椎;頚椎の離開には全体重の7%(9〜13kg)の牽引力で十分
腰部脊椎は靭帯強度が強いため、より大きな牽引力が必要となります。
また関節の位置や健康状態が変わっても適正な強度は変わるし、
健常脊椎の方が椎体離開が大きいです。
また、椎間板ヘルニアでは27kg以上の牽引力の腰椎への適応は、
椎間板脱出の縮小を起こし腰痛・局所痛の改善が報告されています。
最後に
体重の50%を超える腰椎、頚椎牽引は症状の増悪を示唆する報告もあるため、
初回は低強度、徐々に強度をあげてくのが良いです。
これは守ってもらって、物理療法を行うといいと思います。
ホットパックも一緒に行うとより伸張効果が高まります。
それでは( ´∀`)

佐川 修平

最新記事 by 佐川 修平 (全て見る)
- パワーポジションって何!?パフォーマンスを上げるために知っておいて欲しい事!! - 2020年12月17日
- 足のむくみにはこれが効く!カラダの専門家が解説!むくみの改善方法! - 2020年11月12日
- 浮き指と言われた人に必見!足が地面につかない原因と対策! - 2020年10月29日
コメントを残す