こんにちは。
本日は足首の捻挫について解説していこうと思います!
【記事のポイント】
- スポーツの怪我で一番多いのは足首の捻挫
- 外側の捻挫が起こりやすく、すぐ競技復帰もしてしまうため捻挫癖になりやすい
- 競技復帰する際は、しっかり足首の機能を確認する
運動をされたことがある人は、必ずといっていいほど経験している足首の捻挫。それもそのはずです。
足関節捻挫、つまり足首の捻挫はスポーツで起こるケガの中で一番多いといわれています。
足首の捻挫をしても、すぐ痛みが取れたり、すぐ足首を動かしても痛くなかったりする場合と、数週間も治るのに時間が掛かってしまう場合もあります。
さらに、「捻挫癖」という言葉通り、同じ足首だけ何度も捻挫してしまうという方もいらっしゃると思います。
この捻挫癖って何故起こってしまうのでしょうか?
また捻挫をした時の対処法はどんな方法があるのでしょうか?
解説していきます!
目次
捻挫とは?
捻挫とは、「関節の可動範囲を越えた動きの際に起こる、靭帯や関節包などの損傷」を指します。
つまり捻挫は足首だけではなく、首の捻挫や腰椎捻挫など、様々な部位で起こります。

足首の捻挫では、
- 足首の外側の捻挫
- 足首の内側の捻挫
主に上記の2つがあります。これ以外にも「高位足関節捻挫」などがありますが、専門的になってしまうので説明は省きます笑
2つの中でも圧倒的に多いのが、「外側の捻挫」になります。上記の図のような捻挫の仕方で起こります。
これは足関節の構造上、外側の捻挫が起こりやすくなっています。
内側の捻挫はその分、起こりにくいのですが、損傷した際は強い力を伴うため、外側の捻挫よりも痛みが出やすい特徴があります。
逆に外側の捻挫は、軽い捻挫で済んでしまう場合が多く、早期の運動復帰をすることになります。
つまり「とりあえず痛くないから復帰する」ということが起こってしまいます。
捻挫癖は何故起こる?
先ほども解説した通り、外側の捻挫は軽い場合が多く、早期復帰してしまいがちです。
もちろん、早期復帰に越したことはないですが、足首の制限が残っている、足首の腫れに左右差がある、足首の筋力に左右差がある場合は、早期復帰はするべきではありません。
捻挫癖はこういった、元の状態に戻ってない内に復帰してしまうことで起こる場合があります。
また、捻挫をした場合に多くが靭帯に損傷が起こる場合があります。
この靭帯は、固有受容器感覚に優れており、関節の曲がり具合を常日頃から脳に伝達する役割があります。
靭帯が傷付くことは、固有受容器感覚の機能も低下することが考えられます。
こういったことも捻挫癖を引き起こす要因になります。
なぜ捻挫を甘く見てはいけないのか?
それでも「捻挫癖なんか、放っといても大丈夫でしょ。」と、思いの方も多いのではないでしょうか。
痛みや、日常生活に問題がなければいいと思います。
ですが、
足関節捻挫後に慢性足関節不安定症に移行する方は多く見積もって70%という報告もある(文献1、2)といわれています。
慢性足関節不安定症は、捻挫の繰り返しや足部の脱力感、動作時痛などを引き起こす疾患でもあります。
こういったことから、捻挫を甘く見ない方がいいということになります。
ですが、実際には捻挫の既往があるからといって、必ずこういった症状が起こる訳ではありません。
つまり、軽い捻挫でも専門機関や専門家にしっかりと相談して、競技復帰を判断した方が良いよということです。
捻挫をしてしまった時の対処法と競技復帰の目安
捻挫をしてしまった場合、アイシングや圧迫や挙上が重要になります。
なぜ、これらが重要になるかというと、
- 急性期の痛みの軽減
- 腫脹の抑制
これらが主になります。
痛みが腫れが長引けば、その後の回復を妨げます。なので、過剰な痛みや腫れを抑えるためにケガの応急処置を行います。
以前はRICEという方法がありましたが、
現在はPOLICEという考え方があります。これは、
Protection(保護)、Optimal Loading(最適な負荷)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)
これらの頭文字をとったものです。固定やアイシングに加えて、痛みが出ない範囲なら荷重をかけても大丈夫です。
捻挫だけでなく、ケガをした場合はしっかりと処置を行いましょう。
また、競技復帰の目安に関してですが、専門機関にしっかリと判断してもらうのがベストです。
ですが、機能的な目安として簡単なものをご紹介します。

しゃがみ込みとヒールレイズになります。
もし出来ていない方に当てはまる場合は、つま先立ちの練習や足首のストレッチなど、しっかり行いましょう。
他にも片脚ジャンプの左右差なども判断基準になります。
捻挫の予防エクササイズも数多くあるので、今後紹介できたらと思います。
捻挫後はしっかりと処置をして、不安な場合は無理をせず、専門機関にかかり、専門家に判断してもらうと良いと思います。
今回はここまで、それでは!
参考文献
-
Verhagen R.A., de Keizer G., van Dijk C.N.: Long-term follow-up of inversion trauma of the ankle. Arch Orthop Trauma Surg 1995; 114: pp. 92-96.
-
Gerber J.P., Williams G.N., Scoville C.R., et. al.: Persistent disability associated with ankle sprains. Foot Ankle Int 1998; 19: pp. 653-660.
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佐川 修平

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