顎関節症に対してのアプローチってどうすればいいの?顎関節の基礎的な知識を徹底解説!

こんにちは!

今回は顎関節症について解説していきます!

実際に臨床での症例数はないですが、随伴症状として介入した経験があります。
ちなみに随伴症状とは「主症状とはまた別に症状があること」を指します。
主症状と関係している可能性が高い症状の一つですね。

顎関節症も理学療法の適応に含まれていて、「顎関節がカラダのバランス」を取っているなんていう書籍もあったりします。
そんな顎関節症について簡単に解説していきます!

  • 顎関節症を併発している患者さんをみている
  • 顎を開けると痛い
  • 大きく口が開けられない

そんな方が周りにいるという人に見て欲しい内容になってます!

顎関節症とは

顎関節症は「口を開けようとすると顎が痛い」、「顎を動かすと音がする」、「口が大きく開かない」、「急にかみ合わせが変化した」、「顎が 閉じない」などの症状の総称で、顎関節と咀嚼 筋を中心とする運動器疾患である。主症候としては顎関節や咀嚼筋の疼痛、開口障害、関節雑音(カクカク、ザラザラ)がある。診断は主症候の一つ以上が存在し、類似の症候を呈する他疾患を除外することで確定する。(文献1)

顎関節症にはいろんな症状があるのがわかります。

日本顎関節学会で診断も分類分けされています。

  1. 顎関節症 Ⅰ型:咀嚼筋障害
  2. 顎関節症 Ⅱ型:関節包・靭帯障害
  3. 顎関節症 Ⅲ型:関節円板障害
  4. 顎関節症 Ⅳ型:変形性関節症
  5. 顎関節症 Ⅴ型:Ⅰ〜Ⅳに該当しないもの

症状がひどくなるにつれ、Ⅴ型へと移行していきます。

この中でも、
関節円板障害で復位性と非復位性に分けることができます。
関節円板が元の位置に戻る人は復位性になります。

ちなみに理学療法適応範囲は、関節円板障害で復位型までといわれています。

原因としてはかなり多岐に渡ります。

  • 噛み癖
  • 食生活
  • 事故や喧嘩の外傷
  • 長時間の開口しての歯の治療
  • 全身麻酔による経口挿管
  • 頭部前方姿勢、側弯、姿勢不良
  • 不正咬合
  • ストレスや睡眠障害

挙げきれないほどたくさん原因があります。

性別は女性で割合が多く、原因としては、ストレスに対して感受性が高いからといわれていますが、はっきりとはわかっていません。

顎関節症の症状

  • 顎関節部の疼痛
  • 頭部、耳、顔面、頚部、肩関節周辺、腰部の疼痛
  • 咀嚼筋の筋・筋膜痛およびスパズム
  • 運動制限(開口、閉口、側方移動、前方移動、後方移動)
  • 顎関節の変形
  • 関節雑音:クリッキング(弾発音)、クレピタス(摩擦音)
  • 顎関節の過可動性あるいはロッキング
  • 頭部アライメント不良
  • 姿勢不良
  • 自律神経異常

などの様々な症状を訴えることもあります。
ですが、顎関節症の3大症状は、開口障害、開口時の痛み、関節雑音といわれており、
主症状としては、確かに多い印象を受けます。

さて、関節雑音とはどんな仕組みで起こっているのでしょうか?

関節雑音の原因としては、下顎頭と関節円板のかみ合わせが関係します。
顎関節が開口の動きをすると、下顎頭は前方へ回転しながら開口の動きをします。
その際に、関節円板も可動制があるため動きますが、この関節円板が顎関節の外に出てしまう、もしくは下顎頭が関節外に出てしまうことにより関節雑音がなります。

また、閉口の際に元に下顎頭と関節円板の位置が元に戻る際に音がなる場合もあります。

下顎が関節外に出てしまい戻らなくなることを、よく「顎が外れた」といいます。
顎関節脱臼の整復方法は、下顎を両側から把持して遠位に引っ張り出して整復する方法があります。

整復は医師がやるので、私達はできませんが、下顎を遠位に引っ張るだけならば咬筋群のストレッチになるので自主トレとしても非常に効果的になります。

顎関節症の評価

  • 癖や既往歴、随伴症状の把握
  • 姿勢や頭部アライメント
  • 顎の発達具合
  • 歯の治療や歯列、口内の状況
  • 運動機能検査

まず、顎関節症の疑いがある方は、他にも症状があることが多いです。
その他にも、歯ぎしりや頬杖などの癖などからアライメント不良が起こり、バランスを取るために顎関節周囲筋の左右差が起こり、症状が出現している可能性があります。

下顎が小さいと顎関節のかみ合わせに影響を及ぼしやすいといわれており、「顎が小さいから歯列が悪くなり抜歯をした」などの情報は大事になります。
口内の状況も大事になります。左右どちらかだけ、舌を噛みやすいなどは左右差がある証拠です。

ちなみ通常の舌の配置って知っているでしょうか?

舌は通常、口内の上側についています。
これが下側にくっついている人は舌に歯の跡が強くついていたりします。
こういった事は咬筋群の過使用でも起こったりします。

咬筋群は三叉神経支配です。
三叉神経は精神面ストレスなどと関係が深いため、ストレスが高まると咬筋群が過剰に働きます。
ストレスがあると歯を食いしばりますよね。それです。
咬筋群の左右の発達などをみれば、噛み締める癖の左右差がわかるかもしれません。

運動機能検査は、

  • 開口
  • 外側移動
  • いーっとした時の歯列

などで簡単に介入前後の指標を作れます。
顎関節の運動は他にもあるので、それで評価するのももちろんありです。

開口時の働く筋は、顎二腹筋、顎舌骨筋、オトガイ舌骨筋に助けられ、外側翼突筋によって下顎が下制されて開口します。外側翼突筋下頭は下顎の前進を助け、上頭は下顎頭と関節円板を安定させます。

閉口時は、咬筋、内側翼突筋、側頭筋によって下顎が挙上されて閉口します。

下顎前方突出(顎を出す)は、両側の外側翼突筋の一斉活動と閉口筋の協同作業で、
後退は側頭筋の後部によって生み出されます。

さらに、下顎の外側移動は、反対側の外側翼突筋の作用によって起こります。

運動機能検査とこれらの筋作用と照合しながらどこの筋が悪さと関係しているのかを判断していきます!

顎関節症の理学療法

顎関節症は様々な原因がありますので、非常にここだけでは説明しにくいですが、
一番初歩的で、しかも最も大事なアプローチについて説明していきます。

顎関節症で最もアプローチしやすいのは、咬筋群です。

特に咬筋、側頭筋です。

なぜその筋かというと、
多くが開口時の症状が多い、精神や神経系と関係が深いからです。

咬筋群は閉口筋のため、過使用は開口時の症状に繋がります。
また、日常生活でやはり咬筋群は過使用になってしまうことが多いです。ストレスはもちろんですが、頬杖などの噛み癖による、片方の咬筋群の過使用は非常に起こりやすいです。

もちろん咬筋群には翼突筋群も含まれますが、触診が難しいです。
大きな筋肉である、咬筋、側頭筋にまず着目してみるのが無難であり、軽度な運動時の疼痛ならば、マッサージなどの自主トレ指導で解決できる場合もあります。

まずはこれらの筋群に対してアプローチすることによって、症状に変化が出るかを確認してみましょう!
変化が出るなら、自主トレに落とし込んで、さらに他からの影響へと介入していきましょう!

さいごに

今回は簡単に顎関節症について解説しました。

まずは咬筋、側頭筋のリラクセーションを図ってみる、ということをお伝えしましたが、
実際には他にも顎関節だけでも様々なアプローチがあります。

頭位前方姿勢と顎関節症の関係、低位咬合と顎関節症との関係、バイラミナゾーンなどの解剖などまだまだマニアックなものもあるため、今後機会があれば解説していきます!

それでは!

参考文献

  1. 和気裕之:顎関節症患者の見方と対応―特に心身医学の側面から―,Comprehensive Medicine,Vol.15 No.1, 2016.
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佐川 修平

佐川 修平

整形分野で働く現役理学療法士。 カラダに対するキヅキを与えられるセラピストになるのが目標。ブログの他にも、一般向けにセミナーやイベントなどを通じて情報発信中。

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