インピンジメント症候群と種類について!②

こんにちは!
前回に引き続き、今回もインピンジメントについての解説になります!

前回の記事はこちら↓
https://hitachiphysio.com/pos-ns/impingement①/

今回は足関節のインピンジメントからの解説になります!
それでは早速いきましょう!

足関節のインピンジメント

主に足関節前方インピンジメント症候群(AAIS)と足関節後方インピンジメント(PAIS)に分けることができます。

足関節前方インピンジメント症候群(AAIS)

それぞれ以下に分類されます。
もちろん筋腱による一時的なものもありますが、他にも多くの原因があります。

  • 前方
  • 前内側
  • 前外側

前方インピンジメントは、脛骨前縁や距骨滑車前縁に生じた骨棘により引き起こされます。これは、足関節外側不安定性に伴う回外強制の繰り返しにより生じる関節軟骨損傷によるものといわれます。スポーツなどで脛骨と距骨が直接衝突して生じる微細骨折に対する反応とも考えられています。

ですが、実際には骨棘があっても無症状の方も多いため、肥大した関節包や増殖した滑膜が骨棘にインピンジメントされることで症状が出現します。

前外側インピンジメントは、比較的軽度の足関節底屈外傷や回外捻挫により軟部組織の損傷が起き、その結果生じた瘢痕組織や肥大した軟部組織によって起こります。

前内側インピンジメントは、三角靭帯損傷後にその深層線維が肥厚、瘢痕化して関節内にはさみ込まれて症状を引き起こすといわれます。

足関節後方インピンジメント(PAIS)

PAISは足関節底屈強制で後足部痛をきたす病態の総称です。

  • 三角骨
  • 増大した距骨後突起外側結節
  • 長母趾屈筋腱(FHL)の障害
  • 腱鞘滑膜炎
  • 距骨滑車後方や距骨下関節の骨軟骨損傷

後方インピンジメントは、底屈動作を繰り返し行うスポーツ競技で発生頻度が高くなります。
サッカー選手やバレエダンサー、陸上選手などによくみられます。

肩関節のインピンジメント

肩関節のインピンジメント現象として、関節外で生じる「肩峰下インピンジメント」、「鳥口下インピンジメント」、関節内で生じる「後上方インピンジメント」、「前上方インピンジメント」があります。

  • 関節外:肩峰下インピンジメント、鳥口下インピンジメント
  • 関節内:後上方インピンジメント、前上方インピンジメント

肩峰下インピンジメント

”上肢挙上時に棘上筋腱ならびに肩峰下滑液包が鳥口肩峰アーチ(肩峰・鳥口肩峰靭帯・鳥口突起)に繰り返し衝突することによって痛みを生じると考えられる病態のこと”

肩峰下インピンジメントも、

一次性:supraspinatus outletと呼ばれる棘上筋腱の通路の狭窄(肩峰前縁の骨棘、下方に弯曲した肩峰など)
二次性:大結節の変形治癒、腱板の筋力低下、肩関節の緩みなど

このように一次性と二次性にわかれ、加齢やスポーツ動作の繰り返しによって起こりやすくなります。

Neerの分類でお馴染みのNeerさんは、肩峰下インピンジメント症候群を3つの病気分類に分けています。

  • Stage1:浮腫と出血(患者は一般に<25歳)
  • Stage2:線維化と腱炎(患者は25〜40歳)
  • Stage3:腱板断裂(患者は一般に>40歳)

という腱板に着目した分類でしたが、
現在では、滑液包面断裂については肩峰下インピンジメントが原因となり得ますが、大多数の腱板断裂ではインピンジメントが主因とはなりにくいとされています。逆に腱板断裂があることにより、二次性にインピンジメントが起こる可能性があります。

評価としては、

  • 肩峰前外側部あるいは大結節superior facet(棘上筋腱付着部)に圧痛
  • painful arc sign
  • Neer test(感度79%、特異度53%):患者の肩甲骨を押さえながら、上肢を挙上する。肩の前外側に痛みが生じれば陽性。
  • Hawkins-Kennedy test(感度79%、特異度53%):肩関節90°屈曲、肘関節90°屈曲位に保ち、他方の手で強制的に内旋する。このとき肩の前外側に痛みが生じれば陽性。

これらを組み合わせて評価を行います。

肩峰下インピンジメントの理学療法

一次性、二次性などの原因がありますが、多くが機能的な破綻によってインピンジメントが起こっていることが多いといわれます。

肩峰下インピンジメントを起こす機能的な要素として、

  • 肩甲骨の位置・運動異常
  • 骨頭のdepressorの破綻
  • 後方関節包の拘縮
  • 関節包の弛緩

例えば、骨盤後傾・胸椎後弯による肩甲骨上方回旋不足により、肩甲骨位置異常によるインピンジメントなど、投球障害肩などの後方タイトネスなどにより二次的なインピンジメントの発展などが挙げられます。

そのため、肩のみではなく、体幹を含めたカラダのコントロールや柔軟性、さらに腱板機能が必要になります。

鳥口下インピンジメント

”肩関節を屈曲・内旋位、または外転・内旋位にするとき、鳥口突起と小結節の間に肩甲下筋腱が挟まれる病態”

原因としては、鳥口突起と小結節の距離が元々小さい、もしくは何らかの原因によって(外傷など)によって狭い場合、または手術が原因となる場合もあります。

後上方インピンジメント

”肩関節外転外旋位で腱板の関節側が関節窩後上縁に衝突することにより、後上方関節唇と腱板関節面の損傷を生じるもの”

最大外転外旋位では正常者でも後上方インピンジメントが起こります。
ですが、肩関節の前方不安定性や後方関節包の短縮があるとインピンジメントを引き起こす可能性があります。

現在ではinternal impingement(関節内インピンジメント)と呼ばれます。

前上方インピンジメント

”肩関節屈曲・内旋時に肩甲下筋腱や上関節上腕靭帯などが関節窩前上縁に衝突することによって損傷される病態”

挙上位作業での屈曲・内旋位や投球のフォロースルー時で衝突が起こる可能性があります。

前回に引き続き今回もインピンジメント症候群についてと種類について解説していきました!
是非お役に立てればと思います!

それでは!

参考文献

  1. 玉井和哉:肩関節のインピンジメント-病態と診断-.オルソペディクス27(10).41-46.2014
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佐川 修平

佐川 修平

整形分野で働く現役理学療法士。 カラダに対するキヅキを与えられるセラピストになるのが目標。ブログの他にも、一般向けにセミナーやイベントなどを通じて情報発信中。

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