こんにちは!
巷でよく目にする、肩の痛みを訴える人!
かなり多いですよね。
腱板断裂、肩関節周囲炎(五十肩)、石灰性腱炎などなど
私たち理学療法士も遭遇する確率めちゃくちゃ高いです。
当然、肩関節に制限をきたすことがほとんどになります。
そして、制限の中でも最後までしつこく残るものの一つとして結帯動作の制限があります。
「どこが制限因子なのか?」
今回は結帯動作について、簡単に書いていきます!
結帯動作について
結帯動作とは、着物の帯を後ろで結ぶ行為を指します。
まあ、現代では日常生活で着物を着るなんてことはほとんどないですが、
「ブラジャーの装着」、「お尻を拭く」なんていう、腰の後ろや背中に手を回すような行為も同じ動作になります。
なので結帯動作が制限されれば、日常生活に結構な支障が出ます。
お尻が拭けないなんてつらいです( ;∀;)
ひどくなれば、ズボンを下ろしたりとかポケットに手を入れたりとかも出来なくなります。
よく言われる制限因子は、
- 肩関節後上方支持組織の伸張性の欠如
- 肩峰と上腕骨頭の骨形態異常
- 臼蓋と小結節のインピンジメント
などがあります。
ですが、その中でも「肩関節後上方支持組織の伸張性の欠如」が特に問題になってくることが多いです。
結帯の運動学
この結帯の時の肩の運動は、
「内旋+伸展+(内転or外転)」が主になってきます。
そんでもって肩甲骨の運動は、
「前傾+下方回旋+(内転or外転)」が主です。
さらに必要な動きとしては、、、
- 肩鎖関節、胸鎖関節の動き
- 体幹伸展と回旋
- 前腕の回内
があります。これもすごく大事で、ここが硬くなると、肩関節自体の可動域で頑張らなくてはいけなくなるので、痛みがより出やすくなります。
体幹の回旋を詳しく見ると、
結帯動作時には、同側肋骨の前方回旋、胸椎は対側回旋の運動連鎖が起こります!
では制限因子の部位を細かく見てきましょう!
結帯動作の制限因子
一番定番なのは、
- 棘下筋
- 小円筋
- 鳥口腕筋
- 後上方関節包
これらの組織は鉄板ネタですね。
特に結帯動作では、棘下筋がかなり重要になってきます。
棘下筋と小円筋は外旋筋のため、内旋の制限に繋がりますね。
結帯動作では、上腕骨長軸と棘下筋の走行が直交するため、棘下筋の方が、小円筋より影響が強いといわれています。
また、結帯は内旋の動きが強いため、
第2内旋や第3内旋には関係が深いと言われており、
その際は、小円筋、鳥口腕筋や後方、下方関節包も影響してくるので、そっちもしっかり柔軟性を出してあげる必要があります。
さいごに
簡単にまとめると、
結帯を遂行するには、、、
とにかく棘下筋!
棘下筋の柔軟性や筋間リリースなどでも効果はあるかと思います。
あとは、棘下筋や小円筋の伸張性が関与する、第2内旋や第3内旋もしっかり可動域確保する必要があります。
さらに、
- 肩甲骨の前傾、下方回旋
- 肩鎖関節、胸鎖関節のモビリティ
- 胸椎の伸展、回旋、胸郭(肋骨)のモビリティ
- 前腕の回内
をしっかりチェックする必要があります。
状態がかなり悪い人は後方へ腕を動かすのも大変な人がいます。
そうなると、肩の前方組織の伸張性低下も考えられるので、また考える範囲が広がります。
なので後方組織だけではなく前方組織も原因になる可能性があるわけ。
難しい!!
それでは♪(´ε` )

佐川 修平

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